Guten Morgen,園崎です、こんにちは。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。3月と言えば別れの季節ですが、埼玉の辺境の一室でミステリー小説というニッチなジャンルを愛好する我々も、世間の潮流には抗えぬようです。
去る3/16に、部室で3月の読書会を行い、その後大宮へ移動し追いコンを開催しました。
課題本は麻耶雄嵩のデビュー作『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』でした。
麻耶雄嵩といえば「あー、あのへんなミステリばかり書いてる人だよね」と誰もが思うかもしれませんが、まさしくそうです。読者の諸君の想像通り、本作は麻耶雄嵩のエッセンスが、濃厚ブラウニのように凝縮されているのです。
三大奇書でおなじみの『黒死館殺人事件』から着想を得たと思われる、ゲルマン・ゴシック様式の蒼鴉城(そうあじょう)で繰り広げられる死の組曲、そこに挑むは名探偵の木更津悠也とヘイスティングス役の香月実篤です。
一家虐殺ものなのでありきたりと言えばありきたりなのですが、一筋縄ではいかないのが麻耶雄嵩です。
登場人物はみな盤上のコマのよう。主要人物をポンポン切り捨てていく潔さには感動さえ覚えます。
この本を選んだのは私ですが、おそらく一年の読書会の最後にふさわしい怪作だったと思います。部員の反応も上々でした。パンチの聞いた作品はやはり記憶に残りますね。
読書会が終わった後は追いコンです。
今年卒業の方は一人だけでしたが、サークルの運営の大部分を担っていただき頭が下がる思いです。
みんなでしゃぶしゃぶを食べながら、この一年に思いをはせてしんみりした気分になっていました。
ちなみに、研究で優秀賞を取ったそうです。おめでとうございます。
(卒業生に送る創作小説で被害者にしてすみませんでした)
さて、新入生歓迎会については現在考えているところですが、
説明会の後にボードゲームをしたり、読書会の後にボードゲームをしたり、雑談の後にボードゲームをしたりする予定です。当サークルはボードゲームが豊富にあるので、ミステリに詳しくないという方でも大歓迎です。
ちなみにサークル終了後は近くのサイゼリヤやBe-PLANTで奢りの会をしたいと思っています。
新歓情報についてはまた改めて告知します。皆さんの参加をお待ちしています。
この時期、環境の変化が大きく、多くの人は新たな生活が始まりますが、私は変わらずミステリーを愛好していきます。変わるものもあれば変わらぬものもありますからね。それではさようなら──閉幕。