おはよう、こんにちは、こんばんわ。
むつめ祭まであと3日。
会員の手による『ミスフィリアVol.18』の製本作業が進む中、一足先に完成した『ダメフィリアVol.18』(製本に失敗した会誌)を200円で買ったので
腹いせに収録作品を少し紹介?することにした。
だから怒らないでね。
『少女老い易く、キャラ成り難し』(ひじきごはん)
「我こそは闇を統べる吸血鬼、黒沢サツキ!」
新人アイドルであるサツキのある行動に、マネージャー須山は次第に疑問を持ち始める。
何故、彼女は遠回りしてまでバス通勤をするのか。
彼女の行動の裏にある真意とは――
ひじきごはんが贈る、アイドル×日常の謎‼
『インビジブルガール』(三鷹綾美)
「話してみなさい、後輩。私がその事件の真相を教えてあげます。透明人間なんて存在しない。それを今から証明してあげましょう」
平日の女子校の昼下がり。突如消えた、25人分の財布。密室の教室で起こった事件に、「先輩」は静かに真実を語る――
女子校生の実態を晒され「大丈夫かこれ……」と引きつつも読み進めると、最後に見事にやられてしまいました。三鷹先生の次回作が楽しみです。
『テニスボール』(横笹向日葵)
「何も言えねぇ。取敢えず、読んでみてください」(22歳男性)
「あなたは絶対にこう言う。『何だこれ‼』と」(22歳男性)
「……なるほどな」(22歳男性)
『俺とお前とフレームシフト』(くろたんぽ)
「チェリー」「レモン」「マスカット」の異名を与えられた黒丹高校三大美人の正体を探るべく、高校三年生の大伍は校内を駆け回る――
クセのある文体に慣れるのが先か、大伍が答えに辿り着くのが先か⁉
※本作品に理詰めの要素はありません。
『Players』(時計屋)
主人公・コウはサヤカを殺そうと計画を立てる。その殺害方法は、プレイヤーの投票によって決まる。すべてはプレイヤーの腕次第。
ただひたすらに【GAME CLEAR】を目指して、プレイヤー達の壮絶な闘いが繰り広げられる――
読後、ゲームの世界に迷い込んだような気分になりました。
『海中の瓶』(水飛沫)
それはこう始まっていた。
「月は狂気を増幅させるのだと聞いたことがございます」
海辺で拾った瓶の中には、とある事件に関するメッセージが書かれた紙束が――
メッセージ・イン・ア・ボトルという小洒落た設定とミステリのマリアージュ。
水飛沫先生らしい一作。
『クラウデッド・メモリー』(我音丸)
死んだ祖父の『メモリー』に『記憶』されていた犯人は、四十年前に他界した祖母だった⁉ 少女は祖父の死の真相を探るべく、『クラウドメモリー』を利用して禁断の"死の『記憶』"を追体験する――
SF×ミステリ! 我音丸の4年間の集大成ここにあり!
『殺人鬼合宿事件』(足住公達)
埼玉大学推理小説研究会。通称ミス研。彼らが毎年夏休みに行う合宿は、こう呼びならわされている。
――殺人鬼合宿、と。
78ページにも亘る本作は完全フィクションであり、今年行われた殺人鬼合宿とは一切無関係。我々が願ってもできない、"円滑"な殺人鬼合宿をシミュレートした作品。しかもちゃんと3泊している……。
他、「日常の謎」をテーマにした書評、殺人鬼合宿レポート、米澤穂信『氷菓』読書会レポートを収録。
『ミスフィリアVol.18』200円。どうぞ、お買い求めください。